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伝えることが上手な人の共通点 1選 | RecorC(リコルク)

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伝えることが上手な人の共通点 1選


身の回りに、「伝えたいことを正確に伝えるのが上手な人」はいるでしょうか。

私自身、これまで何人もの「伝え上手な人」と出会ってきました。
その中でも群を抜いて伝え方が上手な人と一緒に働いたことがあります。

「あんなに上手く伝えられたら、人生がもっと楽しくなるだろうな。きっと生まれ持った才能なんだろうな」—— 当時の私はそう思っていました。

ただ、一緒に働くうちに、その考えは180度変わりました。

今日はそのことをお話しします。

この記事では、伝え方のテクニックについて語るつもりはありません。 あくまで「伝えることが上手い人の共通点」についてです。

そのことを念頭に置きながら、読み進めていただけたら嬉しいです。

「伝え上手」の定義とは?

まず、この話をする上で、「伝え上手とは何か」を明確にしておきます。
伝え上手とは、「いかなる場面においても、自分の意図を相手に正しく受け取ってもらえること」。

もう少し噛み砕くと、「共通認識をつくるのが上手い」ということです。

例えば、AさんとBさんが同じプロジェクトを進めているとする。
共通認識がある状態とは、二人が「ゴール」や「手順」について同じイメージを持っていること。

Aさんが「この資料、もう少し見やすくした方がいいね」と言ったとき、Bさんが「表のレイアウトを変えることだな」と解釈し、それがAさんの思う改善点と合致しているなら、それは共通認識がある状態。

逆に、Bさんが「文字が小さすぎるのかな?」「いや逆に情報が多いのかな?」と迷っているならば、それはまだ共通認識ができていない。

伝え上手な人は、こうしたズレを生みません。

つまり、伝え上手とは「相手と同じ風景を見られるようにする力がある人」だとも言えると思います。

伝え上手は決して才能ではない

まず大前提として、伝え上手は、才能ではない。

誰にでも、伝え上手になるチャンスはあります。
私がそう確信したのは、20代の頃に一緒に働いていた上司の姿を見たからです。

その上司は、誰よりも伝えることが上手でした。 彼と一緒に仕事をしていて、認識のズレが生じることはほとんどありませんでした。
だから、「聞いていなかった」「知らなかった」といった、よくある行き違いのトラブルもなかったんです。

そんな姿を見て、私は当時「伝え上手は生まれ持った才能だ」と思いながらも、自分も少しでも伝え上手になりたいと思い、その上司にしつこいくらい質問をしました。
すると、毎回丁寧にアドバイスをくれるんです。

そんなある日、その上司が普段使っているメモ帳とノートを見せてもらいました。 そこに書かれていたのは、彼自身の「伝え方の反省点」。

例えば、
「ここが伝わっていない感じがあった。次からは図にして説明してみよう。こんな図はどうだろう(隣にラフの図)」
「あの人はまだ知識が浅いから、〇〇のような専門用語は使わない。次回からは××に置き換えてみる」

そんなメモが、ほぼ毎日びっしりと書かれていました。

メモ帳には「Vol 122」と書かれていたので、おそらく122冊目だったのだと思います。
それを見た瞬間、「伝え上手は才能だ」と思い込んでいた自分が本当に情けなくなりました。

伝えることが上手い人のたった一つの共通点

その上司は、陰で異常なほど「伝わること」にこだわっていました。 才能ではなく、誰が見ても明らかに努力を積み重ねていたんです。

なぜここまで徹底的に「伝わること」にこだわるのか。 聞いてみると、

“仕事はもっと気持ちよく、楽しくやるものだ”ということを皆にも実感してほしいから。
だからまずは、自身の伝え方を徹底的に磨いて、コミュニケーションによるストレスを無くしたいと思ったんだよ。
けど、昔は全然伝え下手で、こんなことを言っている自分自身が、コミュニケーションストレスの根源みたいになっていて…それが悔しくてね。

そう言っていました。

実際、その上司がいるチームは本当に働きやすかったんです。
生産性も高く、何より仕事が楽しかった。

このとき私が思ったのは、伝え上手な人も、最初からそうだったわけではないということ。

きっと、その人の根底には「どうしても伝えたい何か」があって、それが届かない悔しさを知っている。だからこそ、伝え方を磨き続けてきたのだ。ということ。

つまり、伝えることが上手い人のたった一つの共通点は、「突き動かされるほど伝えたいメッセージ(意志)が腹の中にあること」

今ではそう思っています。

それぞれ得意な伝え方がある

最後に、もう一つ大事なことを。
「伝え上手」になるには、必ずしも対話や言葉を磨く必要はありません。 人それぞれ得意不得意があるし、言葉だけがコミュニケーション手段ではないからです。

私が知っているデザイナーの中には、言葉で説明するのが苦手な人がいます。
でも、その人はデザインを通して、共通認識をつくるのが本当に上手でした。スッとイメージを落とし込んでくれるんです。

だから、伝え方は人それぞれでいい。
実際に話して伝える、書いて伝える、動画で伝える、絵や図を描いて伝える、行動で示す、資料にまとめて伝える。

もちろん伝える相手に迷惑をかけないことが第一ですが、伝えたいことがしっかり届くなら、伝え方は何だっていいんです。

繰り返しになりますが、伝え上手になるために大事なのは、「もっと伝え方を鍛えなければ」と思えるほどの“内発的動機”が自分の中にあるかどうかです。

これに尽きるのだと思います。

そうした「突き動かされるほど伝えたいメッセージ(意志)」をしっかりと持っている人は、今よりもさらに、伝え上手になっていくはずです。

この記事を書いた人

クリエイティブディレクター

萩原 雅貴

これまで100を超えるブランドのWEB・デザイン・クリエイティブディレクションを担当。固有の価値を伝える現場において、ビジョン・コンセプト開発、事業戦略設計、制作クリエイティブディレクション、執筆まで。ものづくりに情熱を注ぐ人や組織と手を組み、情報ではなく情緒でつなぐことを指針に活動。