Warning: call_user_func_array() expects parameter 1 to be a valid callback, function 'my_disable_redirect_canonical' not found or invalid function name in /home/xs836381/recorc.com/public_html/wp-includes/class-wp-hook.php on line 326
「売れなくなった…」と嘆く前に、見直すべきこと | RecorC(リコルク)

Menu

資料請求 お問い合わせ

「売れなくなった…」と嘆く前に、見直すべきこと


「顧客理解が大事だ!」という声は、多くの場面で耳にすると思います。
実際、その通りで、集客や採用を強化する鍵は、ターゲット(顧客や求職者)をどれだけ理解できているかにかかっています。

ただ、そうした意見を聞いても、実際に顧客理解にどれだけのコストを割けているかと問われると、意外と投資できていないことがほとんどです。

「あなたの事業の顧客は誰ですか?」
「あなたの事業の顧客が抱えている不満・不安・不便は何ですか?」
「継続してあなたのサービスを利用している理由は何ですか?」

こうした問いに、即答できる方は本当に少ないのが現実です。

世の中は絶えず変化していく。それも急速に

現代は、時代の変化が非常に速く進んでいます。テクノロジーが進化すればするほど、そのスピードは加速する一方です。総務省が発表したデータによると、「2002年のインターネット全体の情報量を10とした場合、2020年にはその6000倍にあたる6万」になっているそうです。
それだけの情報が世の中に流出していると考えると、変化が激しいのも納得できます。

このような状況では、ニーズの変化も当然、激しくなります。数ヶ月前まで売れていた商品が、今では全く売れなくなることも珍しくありません。

これまで新規にご相談いただいた案件でも、こうした状況に直面している方は多く、「一体何がどうなっているのか?」と困惑されているケースをよく見てきました。その原因を、ご相談いただいた方々と深掘りしていくと、明確になったのは「時代の変化」と「顧客の変化」を追えていなかったことでした。さらに言えば、「変化を捉えた上で、それを知識や知恵に昇華できていなかった」ことが原因だったのです。

ナレッジの蓄積が成否を分ける

意外に単純だと思われた方もいるかもしれません。ただ、これは案外抜け落ちてしまうポイントなんです。特に、事業が軌道に乗っているときこそ、抜け落ちがちです。

一つの正解に辿り着き、毎日が忙しくなると、どうしても変化に対して鈍感になってしまうものです。
そうしている間にも、世の中はどんどん変化していく。

だから、気づいた時には「浦島太郎」状態になってしまうのです。これは人間の性なのかもしれませんが……とはいえ、そんなことを言っていては、私たちのような中小企業は生き残れません。

もちろん、こんなことをブログに書いている私たち自身も、同じ状況に陥る可能性はゼロではありません。だからこそ、相方の松本氏と話し合い、一つの仕組みをつくることにしました。

といっても、そんな大層なものではなく、社内に「アイディアBOX」を設置しただけです。
アイディアBOXは、一言で言えば、知識や知恵(ナレッジ)を溜め込む場所です。

アイディアBOXの中身は?

肝心の中身はいたってシンプル。
• 顕在ニーズ/ファクト
• 潜在ニーズ/仮説
• アイディア/選択

大きく分けて、この三つで構成されています。もちろん、一番重要なのはその「内容」です。

顕在ニーズ/ファクト

顕在ニーズに書き込むのは、実際に顧客の口から発せられた「〇〇が欲しい」「〇〇に悩んでいる」といった、顕在化されたニーズや不満・不安・不便。
また、「ニーズが発生した背景」も書かれていると、より具体的になります。ここでのポイントは、実際に「顧客の口から発せられた情報」であることです。
また、何かを検証しそこから得られたデータに関してもここに記載するようにしています。

潜在ニーズ/仮説

潜在ニーズには、顕在ニーズに対して「なぜ?」を繰り返し問いかけることで浮かび上がってきたニーズを記録します。ポイントは顧客の中には確かに存在しているものの、自分では自覚しておらず、言葉にできていないニーズという点。
少し余談ですが、アップルの創業者スティーブ・ジョブズも「人は形にして見せてもらうまで、自分が何を欲しているのか分からないものだ」と述べています。

潜在ニーズは、実際に市場に商品を投入してみないと、本当の意味でニーズとして存在しているのか判断しづらいものです。とはいえ、企業が将来を見据えて新たな市場を切り拓くためには、間違いなく必要な情報といえます。

アイディア/選択

アイディア/選択に関しては、これまでのナレッジをもとに記録していきます。
顕在ニーズや潜在ニーズを受けて、それらをどう活かせるか、あるいは あえてアプローチを控えた方が良いのかなど、さまざまな仮説をもとに独自の視点で書き込んでいきます。

ちなみに、ナレッジ(知識や知恵)は データや情報に基づいたものでなければなりません。逆に言えば、データや情報は ナレッジに変えなければ、まったく意味がありません。
つまり、このBOXは データや情報をナレッジに変換するための装置 ということです。

学習し、成長する企業へ

これまで多くのクライアントと仕事をしてきましたが、ナレッジがある会社とない会社では、生産性がまるで違います。

ハーバード・ビジネス・スクールの研究によると、 「学習する組織(ラーニング・オーガニゼーション)」は、イノベーションのスピードが速く、競争優位性を維持しやすい ことが示されています。
つまり、変化を捉え、それを知識に昇華し続けることができるかどうかが、企業の成長を左右するのです。
継続して新しい価値を生み出せる企業と、生み出せない企業の違いは、ここにあると思っています。

最後に

最後に大事なポイントとして、どんなに優れたモノをつくっても、運用されていなければ意味がありません。作っただけで活かされていなかったり、そもそも使う人が少ないというケースも多くあります。

ブランドマーケティングやWEBサイト運用も同様ですが、「運用し、成果を上げるためのマネジメント」こそが、すべての鍵を握るのです。

この記事を書いた人

クリエイティブディレクター

萩原 雅貴

これまで100を超えるブランドのWEB・デザイン・クリエイティブディレクションを担当。固有の価値を伝える現場において、ビジョン・コンセプト開発、事業戦略設計、制作クリエイティブディレクション、執筆まで。ものづくりに情熱を注ぐ人や組織と手を組み、情報ではなく情緒でつなぐことを指針に活動。

Related

関連する記事