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【講演・企業研修のサービス化へ】ブランド浸透を進める企業研修を実施しました



先日、グローバルに事業を展開するスポーツ用品メーカー様にて、ブランドに関する講演・企業研修を実施しました。


これまでRecorCでは、ブランド開発やブランドマーケティング支援の一環として研修を行うことはありましたが、講演・研修のみを単体でお引き受けしたのは今回が初めてです。


今回の研修の目的は、ブランドに関する基本的な知識や考え方を社内で揃え、現場での判断や行動の精度を高めること。

その結果として、顧客とのコミュニケーションの一貫性を上げていくことでした。


この記事では、研修をご相談いただいた背景と、当日の現場の反応から見えたことを、実施レポートとして整理します。


※講演・研修サービスを強化する背景については、別記事で詳しくまとめています。
https://recorc.com/media/branding-lecture-background/


研修・講演をお任せいただいたきっかけ

今回のご相談は、先方企業の代表の方から直接いただきました。

やり取りの初期段階から、「今回の研修を通して、社内のブランディングやマーケティングの理解を揃えたい」という意図が明確で、検討段階の情報収集というより、実施を前提としたご相談でした。


また、RecorCのWebサイトに掲載している記事を事前に読んでいただいており、どの内容が自社の課題と重なっているのかも共有してくださり、
事前に前提情報が揃っていたことで、こちらとしても論点を早い段階で整理することができました。
(ご配慮ありがとうございます)


当時、RecorCでは講演・研修を単体サービスとして大きく打ち出してはいませんでしたが、ご相談のやり取りを通して、代表の方が、課題に真摯に向き合われていることが、私たちにもひしひしと伝わり、その姿勢に共感し、「一緒に整理して前に進めたい」と思えたのが大きく、お引き受けすることに。


その後は、もともと保有していた講演資料をベースにしながら、今回の状況や課題に合わせて構成を見直し、研修として成立する形に組み替えていくところから準備を進めました。


ご依頼の時点で共有されていた課題

ご相談時点で共有されていた課題は、ブランドガイドラインがないことではありませんでした。
先方ではすでにガイドラインを策定し、一度アップデートも行っています。

ただ、その内容が社内でどこまで理解され、日々の業務や判断に使われているかという点には、ばらつきがある状況でした。


「どの場面で、どう使えばいいのか」「現場では何を優先して判断すべきか」といった解釈が、人や部署によって少しずつ異なり、結果として対応や表現に差が出てしまう。

そうした実感が、代表の方の言葉からも具体的に共有されていました。


そこで今回の研修では、次の2点を扱うことにしました。

1つ目は、ブランディングとマーケティングについて共通認識を持ち、共通言語でディスカッションできる状態をつくること。

言葉の定義が揃わないと、議論の結論も揃わないためです。


2つ目は、自社のブランドコンセプトを日々の業務や顧客対応に落とし込む際の「考え方の型」を持っていただくことです。

コンセプトに共感していても、現場でどう判断に使うかが曖昧だと行動は揃いません。
迷ったときに立ち戻れる判断軸を用意し、場面ごとにどう考えて決めるかを整理していく。

今回の研修は、その第一歩として位置づけました。


▼今回行った研修の目次


研修内容で最も工夫した点

今回の研修設計で、最も時間をかけたのがワーク内容でした。

理由はシンプルで、知識を「知って終わりにしないため」です。


ブランディングに関する考え方は、話を聞くだけでは現場の判断にはつながりにくい。
自分たちの業務に引き寄せて考え、言葉にし、すり合わせるプロセスが必要だと考えました。


そのため、研修の後半はグループワークの時間を厚めに取りました。

グループワークの設計では、どのタイミングで日々の業務に置き換えやすい問いを投げるか、どこでディスカッションを挟むか…など

知識のインプットとワークをただ交互に並べるのではなく、理解が進んだところで考える時間を挟む設計に特に工夫を凝らしました。


また、企画段階では、代表の方とも何度かすり合わせを行いました。

現場で実際に起きていること、判断に迷いやすい場面、これまでの取り組みの中で感じている違和感。そうした情報を共有いただきながら、ワークの問いや進め方を調整していきました。


今回の研修だけですべてが整理できるとは考えていません。

ただ、限られた時間の中でも、現場で考え続けるための視点や型を持ち帰ってもらえるよう、設計には細かく手を入れていきました。

▼一部演習の例


企業としての一体感を感じた研修当日の様子

研修当日、まず印象的だったのは、ご参加いただいた方の多くが手を動かしながら話を聞いていたことでした。

スライドを眺めるだけでなく、要点を書き留めたり、自分の業務に引き寄せてメモを取ったりする姿が多く見られたんです。
(研修を行う側としてこんなに嬉しいことはない!)


グループワークにおいても、話に参加していない人がほとんどいませんでした。

テーマは、自社のブランドコンセプトに沿った「ブランド体験とは何か」、そして場面ごとに「推奨したい行動」と「避けたい行動」を整理することだったのですが、抽象的な話に終始するのではなく、実際の業務や顧客対応を思い浮かべながら、具体的なやり取りが交わされていました。


お客様との接点は現場に集中します。
だからこそ、コンセプトに基づいたアクションを、顧客視点で具体化していく時間を研修の中で確保できたのは良かった点だったと思っています。



とはいえ、一度で整理しきれる内容ではないので、定期的にテーマの切り口を変えながら議論をアップデートしていく必要がある。
そんな実感も持ちました。

だからこそ、今回に限らず、今後も継続的に関わっていけたらと思っています。


新たな課題と今後について

今回の研修を通して、こちらとしても多くの気づきがありました。

ワークの進め方や問いの置き方、時間配分は次回以降の調整ポイントです。

また、後日いただいたアンケートからは、「〇〇の部分をもっと深く知りたい」という声が複数あり、研修後の時点で次の論点も見えてきました。


ブランディングやマーケティングを組織で運用していくには、定期的に自社ブランドに対する理解や市場環境についての認識合わせが欠かせません。

また、状況やフェーズに合わせて、考え方や判断基準を更新していく必要があります。

その意味で、今回の研修は完成形ではなく、あくまで途中の一コマです。


こうした機会を重ねていくことで、ブランドに関する理解や判断の精度は少しずつ揃っていく。
今回の取り組みを通して、そのプロセスに手応えを感じました。


今後も、必要に応じて関わりながら、一緒に整理を続けていけたらと思っています。

改めまして、貴重な機会をありがとうございました。


この記事を書いた人

クリエイティブディレクター

萩原 雅貴

これまで100を超えるブランドのWEB・デザイン・クリエイティブディレクションを担当。固有の価値を伝える現場において、ビジョン・コンセプト開発、事業戦略設計、制作クリエイティブディレクション、執筆まで。ものづくりに情熱を注ぐ人や組織と手を組み、情報ではなく情緒でつなぐことを指針に活動。ブランドマネージャー1級